2015.11.13
ストレッチ(ストレッチング)②
前回の補足になります。
ストレッチの目的は関節の動かせる範囲を出来るだけ広げること・・・・・・そのためには筋肉の柔軟性が必要となります。
筋肉(骨格筋)は筋繊維という一本一本が糸のような形状をした細胞から構成されており(その直径は大体髪の毛ぐらいの太さです)、
筋繊維自体もさらに筋原繊維というものが多数集まって形を成しています。
この筋繊維が数百本~数千本集合して出来るものが一次繊維束で、さらにこの一次繊維束がいくつか集合したものが二次繊維束です。
最終的にこの二次繊維束が束ねられたものが筋肉を形成しています。
筋繊維→一次繊維束→二次繊維束→筋肉の順となりますが、それぞれに筋膜があって筋繊維は筋内膜、一次繊維束および二次繊維束は筋周膜、そして筋肉には筋上膜という筋膜に包まれていて、この筋肉を覆っている筋上膜もさらに別の筋膜で包まれています。
このように筋肉は何重もの筋膜に囲われていますが、筋膜の主成分はコラーゲン(結合組織と呼ばれています)というタンパク質から作られていて、かなりの張力を発揮して筋肉が過度に引き伸ばされ時に損傷しないように守ってくれる働きをしています。
ところが、長時間の同一姿勢などを取り続けていると、筋膜の性質として筋膜を構成している結合組織が時間とともに硬く変性してきて伸びにくくなってしまいます。
このことが筋肉の柔軟性が欠如してしまう原因となります。
またその他に、いわゆる「肉離れ」や激しい筋トレなどで筋繊維が切れてしまった場合、筋繊維の周辺には修復を担当する細胞がいっぱいあって、その細胞の働きにより壊れた部分を補修することで筋繊維は再生します(大体10日~14日間くらい)。
しかし、その修復が完了しないうちに再び激しく使ってしまうと、筋肉の性質としてその傷ついた部分を早く治そうとして筋繊維の代わりに結合組織で置き換える現象が起こってしまいます。
そうなると、損傷する前のような筋肉の柔軟性は失われて「硬い筋肉」が出来上がってしまい、結果として関節の可動域は減少してしまいます。
例えば、仕事でハードな肉体労働に従事している人などは筋肉がガチガチに硬くなっている場合が多いのですが、上記の理由から筋繊維内部での結合組織の量が増えてしまっているのが原因だと考えられます。
ただし、筋膜や筋繊維内での受動的な張力が大きくなることによって、筋肉の柔軟性は犠牲になったとしても発揮される筋力が強くなることを考えれば仕事的には理にかなっているとも言えます。
以上のような筋肉の柔軟性を阻害する要因に対してストレッチは有効となります。
やり方次第ではケガをしてしまうこともあるので気を付けて行いましょう。
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