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マレットフィンガー


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マレットフィンガーは別名 ハンマー指・ベースボールフィンガー・ドロップフィンガーとも呼ばれていて、野球、バレーボール、バスケットボールなどのスポーツ時にボールが指に当たったり、または、日常で壁やドアに指を突いたり・・・・・いわゆる 「突き指」という形で発生します。

「突き指」とは単に発生状況を示す言葉であって捻挫、打撲から骨折、脱臼に至るまで様々な病態が含まれています。

 

マレットフィンガーは指先に強い外力が加わることにより、第一関節に過度な屈曲力が急激に働くことで起こります。

これにより、上の画像のように指の第一関節から先の部分がペコッとおじぎしたように曲がってしまい、自分の意思で曲げることは可能でも真っ直ぐに伸ばそうとしても出来ません。

なぜこのようなことが起きるのか?  人間の指(親指は除く)には3つの関節・・・・・第一関節(DIP関節)・第二関節(PIP関節)・付け根の関節(MP関節)・・・・がありますが、それぞれの関節を伸ばすための筋肉が総指伸筋という筋肉です。

その筋肉の腱が末節骨という第一関節から先にある骨の関節付近に付いていて(画像の×印のところ)、その腱が断裂したり、あるいは、腱が付着している部位で裂離骨折(腱の牽引力による骨折)を起こしてしまうことが原因です。

このようにマレットフィンガーは腱が断裂してしまう腱性マレットフィンガー(タイプⅠ型)と裂離骨折が起こる骨性マレットフィンガー(タイプⅡ、Ⅲ型)に分類されます。

腱性・骨性のどちらにしても第一関節を伸ばすための総指伸筋の力を末節骨に伝えられなくなるために第一関節から先の部分を伸ばせなくなります。

 

腱性のマレットフィンガーの場合痛みや腫れはほとんどありません。

そのため、医療機関を受診するのが遅れたり、または、受診せずに放置してしまう人も結構います。

そうなると結果として腱が切れたまま一生指先が曲がったままの状態となり、痛みはなくてもちょっとしたことで指が引っかかったり、突っかかったりしやすくなり生活に不便が生じてしまいます。

受診後適切な固定処置を行えば腱は癒合しますが、固定期間は6~8週間と長期にわたるためにかなりの忍耐が必要とされます。

骨性のマレットフィンガーの場合は骨折なので痛みも腫れも認められ、特にⅢ型は骨片も大きく関節面に

かかる骨折なので不安定で骨癒合しづらいため手術が適応されることもあります。

成長期の子供さんの場合は末節骨の付け根部分に骨端線という成長軟骨があるので、この場所で骨折が起こりやすくなります。

 

「突き指」すると、すぐに引っ張れば良くなると勘違いしている人もいますが、それは逆に病状を悪化させてしまう危険性が十分にあるので止めて下さい。

今回取り上げたマレットフィンガーの腱断裂タイプのように痛みがない場合もありますので、指が思うように動かなかったり、曲がったままの状態になってしまった時は自己判断せずに速やかに医療機関を受診するようにして下さい。

「突き指」と軽く考えないで指に痛みや動きに異変があるようでしたら一度当院にご相談してみて下さい。

 

 

有限会社とわ 大沢接骨院

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