2015.09.25
有痛性外脛骨②
人間の足の裏には3つのアーチ・・・・・内側縦アーチ(画像の青ライン)、外側縦アーチ、そして横アーチがあります。
その中でも特に、内側縦アーチは歩いたり、走ったりするなどの身体の移動の際に足が地面に着地した時に受ける
衝撃を吸収、分散させるクッションのような役割を果たしています。
いわゆる 「土踏まず」 とは内側の縦アーチのことを指しますが、一方、外側の縦アーチは体重を支えるという働きを担っています。
何らかの原因でこのアーチが低下してしまう足部の状態のことを偏平足とよんでいます。
ちなみに、スポーツをしている人、特にトップアスリートなどはこの内側縦アーチがあまり見られない人が
多いのですが、彼らは足底の筋肉が非常に発達しているがために見かけ上偏平足に見えるだけであって本来の偏平足とは違います。
アーチ(足弓)は靭帯と筋肉によって形成されていますが、内側縦アーチの場合は後脛骨筋・前脛骨筋・長母趾屈筋・いくつかの足底筋によりアーチが保持されており、特に後脛骨筋(画像の緑ライン)はアーチ保持筋の中でも重要な筋肉でありこの筋肉に疲労が蓄積して、なおかつ体重増加などの要因が加わることによりアーチを形成する機能が低下し結果として偏平足を招いてしまう可能性が高くなります。
偏平足になると足部を後ろから見た場合、地面からの垂直線に対して外反といって踵の下方が外側に傾いた状態になります。
このような状態の足を回内足と言います。
この後脛骨筋は舟状骨の粗面(画像の黒丸)という場所に付着するのですが、タイプⅡの外脛骨を持っている人は
舟状骨粗面部と軟骨性の結合をしているので後脛骨筋は外脛骨に付着することとなります。
なので、偏平足により内側縦アーチが低下して回内足となると後脛骨筋の腱に物理的なテンションがかかり、
さらにその状態で過度な運動を行うことで舟状骨粗面部と外脛骨の間にある軟骨組織に強い牽引力が加わり炎症が起こりやすくなります。
タイプⅡの外脛骨が有痛性となるのはこのような理由だと考えられます。
有痛性外脛骨はスポーツ活動をしている子供にも多く発生するので、当院では後脛骨筋などのアーチに関係する筋肉のアプローチを行うとともにテーピングやインソールを使用して人工的にアーチを作ることにより筋肉の負担の軽減を図る治療を行っております。
また、炎症が治まった後はストレッチなどの指導もしていますので、このような痛みでお悩みであれば一度ご相談してみて下さい。
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